リフォームやリノベーションという言葉をよく聞きますが意外と定義があいまいで分かりにくい部分も多いようです。そもそも欧米では住宅の改装はリノベーションであってリフォームという言葉はあまり使われません。昨今の景気で新築の案件も減少してきているため建築や設計・デザイン系の業者も積極的にリフォーム・リノベーションに進出してきています。
当店もカーテンなどのウィンドウトリートメントの他に壁紙を貼ったり、カーペットを敷いたり、椅子の張替も行っているのですが、私たちはリフォームでもなければリノベーションでもないのです。言葉の定義をするつもりは全くないのですが、あえて言うなら私たちはインテリアデコレーションをしています。
最近よく耳にするのが、リフォーム業者などに頼むと結構大ごとになることが多く「間取りを変えたり作りつけの棚を作ったりそこまで大がかりなことをするつもりはないんだけどなぁ」という声です。数面だけ壁紙を貼りたいだけなのになかなか気軽に頼めるところがないとのことです。
今の日本ではリフォームやリノベーションといえばどちらかと言えばハード系の内容になりがちです。テレビの某番組Before・Afterはまさにそうでインテリアデコレーションの要素は実は少ないんです。リフォーム・リノベーション系のインターネットサイトもどんどん増えていますが出てくる多くがハード系の提案と業者です。
それに対して私たちは言わばソフト系なのです。インテリアデコレーションというとちょっと軽く見られがちですが、やはりお部屋の雰囲気を変えるのはソフトの部分でそういうちょっとした模様替えはソフトが得意な業者に相談するのがベストなのです。
例えば当店のショールームですが、躯体など(ハード系)は一切手をつけず、ソフト系はカーテン、壁紙、モールディングだけです。それだけでもこんなにお部屋の雰囲気が変わるのです!画像では分かりにくいのですが、壁紙も元の白いビニールクロスは剥がし、Cole & Son社(イギリス)のものに貼り替えています。
もちろん照明や家具だけでもお部屋らしくはなりますが、下の画像をご覧いただくと分かるようにそれだけでは折角の照明と家具も浮いてしまいます。好みの家具や小物などだけを買ってきても、頭で思い浮かべていたイメージのお部屋とちょっと違ったたりなんかしっくりこないのはこういうことなのです。
ソフト系と言っているカーテン・壁紙などの内装材の種類は多種多様です。特に輸入商材は数千点・・・いや、数万点あるかもしれません。色・柄・素材など組み合わせはお好み次第。残念ながら建築系業者(ハード系)の多くがそれら豊富にある材料の存在自体を知らない、またその調理方法が分からない場合が非常に多いです。時々当店にご来店されるインテリアのプロであるコーディネーターさんたちも見たこともない珍しい商材に驚かれます。でも決して特別なものではなく、欧米ではごくごく普通に使われている商材なのです。
私達自体が何々系とか更にあいまいな言葉を使って大変申し訳ないのですが、知っておいて頂きたいのは目的を実現するためにはそれに合った業者選びが大切だということです。何が得意でどのような材料を持っているか、その使い方やコーディネート法を知っているかなどを見極めなければなりません。